議員の仕事ってこれだ! 最終本会議で「修正動議」提出!!

2014年12月24日 17時23分 | カテゴリー: 活動報告

  議員の仕事ってこれだ! 2014年最後の12月議会・最終本会議で、それを実感しながら質疑・討論・採決に加わっていました。提出議案は41本。市長による「いじめ防止対策推進条例案」含めた条例案と補正予算案、市民からの請願(陳情)9本、市民の声に応えて提出した「国立市議会基本条例案」含めた議員提出議案10本と多く、終了時間は23時近くになりました。疲れも忘れた充実感は、議会としての主体性を発揮できたからだと思っています。

国立市街で、議会報告!

 その主な一つは、市長提案の「いじめ防止対策推進条例案」に対して、最終本会議で4条「いじめの禁止」を削除する「修正動議」を提出したことです。本条例案が付託された総務文教委員会での審査も2時間に及び、委員である生活者ネット・前田せつ子は、①条例策定に当たり、当事者である子ども参加がなく、子どもの意見を聴いていない問題 ②他市におけるいじめ防止対策の実例を挙げ、国立市の条例には独自性がないこと ③重大事態への対応にはパブコメを活かした「基本方針」で十分であること などを力説しました。生活者ネットとしても、条文への強い疑義もあり、また、議会として学校をはじめとするいじめにどう向き合うのかを検討する意味から委員会で「継続審査」を求めましたが、委員会では可否同数。池田委員長の裁決により、継続しない結果となりました。委員会で継続が否決され、前田委員もその場で可否の判断をせず退席しました。委員会採決は原案が可決に終わりました。

 それを受けて、私たちは、議員間で話し会いと対応を考え続けました。その結果、最終本会議で「修正動議」を提出しました。私が筆頭議員となり提案説明を次の通りに行いました。
 【提案説明】国立市及び国立市立学校が、児童・生徒の尊厳を守るために、いじめ問題に真剣に取り組んでいる姿勢を評価したいと思います。しかしながら、児童・生徒におけるいじめは複雑化・深刻化している状況は続いています。単純な指導や説教では事足りないことは明白です。いじめる子の中には多くの場合、家庭に問題があったり、そこにはドメスティックバイオレンスや貧困などさまざまな社会問題が子どもを苦しめ、子どもの行為を歪めている場合があると考えられます。いじめ防止対策推進条例の原案3条「基本理念」4項には、いじめの防止等のための対策は、「社会全体でいじめの問題を克服することを目指して行われなければならない」とあり真っ当です。その理念に沿えば、委員会で疑問が多くでた児童・生徒にのみ「いじめの禁止」を説く条文4条は、不要であると考えました。本条例は、本質的には、重大事態への効果的な対処に重きを置いた条例として完結して良いのだと考えます。
 都内において「いじめ防止条例」を制定した数少ない自治体である立川市の条例を見ても、「基本理念」の次は「責務」の条文が続き、国立市の条例原案にある4条「いじめの禁止」は入っていません。逐条解説を付けた立川市の条例は、すべての子どもがかけがえのない存在であり、社会全体でその健やかな成長を支援していかなければならないとの宣言から始まる格調高い「前文」付きの条例となっています。国の「いじめ防止対策推進法」に基づいて制定する自治体における条例とはいえ、特徴ある独自の条例づくりが行われていることがわかります。
 よって、「国立市いじめ防止対策推進条例案」原案から4条「いじめの禁止」を削除し、5条を4号とし、6条~13条までを1条づつ繰り上げる。また付則1項にある「第10条から第12条」は、「第9条から第11条」に改める「修正案」を提出します。

 その結果、本修正案は本会議で多数となり、無事に可決となりました! 可決後、さらに、私たちは用意していた「決議案」を提出。それへの想いは、決議案に凝縮されていますので、ここに掲載します。

                「国立市いじめ防止対策推進条例に対する決議」案
 今年2014年、日本は、国連の「子ども権利条約」を締結して20年目を迎えました。その中で、子どもは「権利の主体」であることが規定され、おとなは、「子どもの生存、発達、保護、参加の権利を保障」するよう義務づけられています。
 国立市及び国立市立学校が、それに則り、児童・生徒の尊厳を守るために、いじめ問題に真剣に取り組んでいく姿勢を評価したいと思います。児童・生徒におけるいじめが増え、また複雑化している状況を鑑みれば、簡単な解決策や説教では事足りず、何よりも、児童・生徒の声に耳を傾けながら、学校、家庭、専門家や地域住民と連携したていねいな対応が求められています。
 「国立市いじめ防止対策推進条例」の施行と取り組みにより、市内での人権に対する理解が深まり、偏見や差別を廃し、ひいては地域社会全体で、いじめのような人権侵害から児童等を守る意識が醸成されるよう願い、下記を市当局に要望いたします。   
                           記
1、条例の施行にあたっては、「子どもの権利条約」の理念に基づき、当事者である児童等の意見を十分に聞き、児童等がいじめから心身を守られる権利が保障されるよう努めること
 
 以上、報告が長くなっていますが、本決議案も本会議で可決しました。
 私たち10名の「決議案」提出・賛同議員が、今回、真剣に提案したことは、子どもたちが本当の規範意識を身につけるためには、訓示「いじめの禁止」を規定するのではなく、何よりも人権意識を身につけることだと考えました。そうでなければ、子どもがいじめを受けてもSOSを出せません。条例の施行と運用に当たり、本決議が意図するところが活かされることを願ってやみません。
 最後に、国立市は今回、国の法律と東京都の条例を引き写した条例案を提出しました。修正動議と決議の可決を通して分かったことは、子どもが生きる現実に寄り添っている基礎自治体としては、引き写すだけでなく、最も有効な方法や施策を地域性を鑑みて独自に創出できるということです。それでこそ、地方分権時代における自治体の役割だと考えます。市議会がその役割を担えたことがとても嬉しいです。