愛されるまち(コミュニティ)には理念がある!-実例2つ

2014年4月30日 16時01分 | カテゴリー: 活動報告

◆小布施町の町並み修景事業-“ 外はみんなのもの”

 4月24日、議会改革特別委員会・条例立案部会で小布施町議会を訪ねてきました。その詳しい報告は、5月17・18日の「市民の意見を聴く会」で行いますが、長野県北西に位置する小布施のまちを散策しながら、私は深く感動していました。面積約19平方㎞、人口1万1千人。人口の100倍、100万人以上が毎年訪れるまちです。国立市に置き換えれば700万人が来訪することになるわけで、小布施町への関心の高さが分かります。

栗菓子店の中庭・オープンガーデンを通る。

 まちの至る処が“オープンガーデン”となっていて、町長宅の日本庭園、栗菓子店や酒蔵の中庭も、レストランやギャラリーの周りなど、誰もが入り歩けるように設えてあるのです。「町並み修景事業」を官民協働で行ってきて30年以上。客人を持てなし、家の「外はみんなのもの」といった理念が自然に醸成されていったと伺いました。観光振興の狙いが先にあったのではない、との点にも脱帽。見習うべき点がたくさんありました。
 この姿は、同じ敷地内にある町役場・小学校・図書館にも現れていました。まったく壁や敷居といったものが無いのです! いずれの図書館も、今、中高年の方が多いと言われますが、壁で仕切られていない図書館に、放課後の子どもたちが、たくさん集っていました。

小布施町・まちとしょテラソの前にて 初代館長は公募選定され、映像作家の花井裕一郎さん。開放的なワンフロアーの設計は、古谷誠章さん。

小布施町の図書館「まちとしょテラソ」は、2011 年の「Library of the Year」を受賞。天井は高く、低めの書架。デザインが美しく、学びの場・子育ての場・交流の場・情報発信の場として愛されていることが、尋ねてみてよく分かりました。
※「まちとしょテラソ」は、さらに「死ぬまでに一度は行ってみたい世界のスゴすぎる図書館15選」のひとつに選ばれています(選考はトリップアドバイザー® 本社:米国マサチューセッツ州)

◆北3丁目第二自治会-総会資料“表”に書かれている言葉
 さて次は、私の住む団地の話しでちょっと手前味噌となりそうです。
 先週、約70人の参加により第17回総会が終わりました。団地でも高齢化がすすんでいます。国立市における「孤立死」は、昨年、10件あったと残念な報告もあります(2014年3月予算委員会資料)。日頃から仲の良い自治会ですが、総会では、お互い様の心で、これまで以上に声を掛け合おうと話しあいました。この自治会の根底を支えているのは、毎年の総会資料“表”に書かれている詩のような言葉にある、と私は感じてきました。

 このパンフレットは第二自治会の総会の資料集です/いろいろなことが ここには書きつけてあります/文字が多く ほとんどの皆さんは/ひらいただけでうんざりしていることでしょう/でも/この中の どれかは/あなたとあなたの家族の/団地生活にとって/ とっても大切なことが書きつけてあります/あまり関係ないとおもっている/あなたも 同じ屋根の下に暮らす/わたくしたちにとって/よき隣人なのです/自治会は くらしの中で/役に立たないようにみえても/毎日の生活の中に/そっと よりそっているのです

 この言葉の響きに、戦後の暮らしと文化を創造した花森安治さんの言葉を想い出された方もいるでしょう。強制的に集団をつくるのとは異なり、誰の暮らしにも必ず寄り沿っている自治のあり方が示されていると思います。団地内での問題が少なくないことも事実です。問題解決に向けて厳しく話し合うこともしばしばですが、それでも、上の言葉が総会資料に毎年消されることなく書かれていて、浸透している意味はとても大きいと思います。これからも大事にしたいと考えています。