特定秘密保護法案:フクシマを利用(=悪用)した衆議院可決は許せない!

2013年11月28日 12時39分 | カテゴリー: 活動報告

11/25福島市での地方公聴会。与党側が推薦した二人を含め、七人全員の公述人が法案の慎重審議や廃案を主張した。【東京新聞11/26より】

 26日夜、「特定秘密保護法案」が衆議院で可決、昨日27日から参議院に送られ審議されています。
 
安倍首相は、米国などから機密情報を提供してもらえるように法整備すると説明していますが、多くの市民・団体は「明確に反対」、また情報統制や知る権利の後退に関して不安を拭い切れていません。そのような中での委員会・本会議での審議打ち切りでは、成立ありきの強行採決と批判されて当然です。安倍政権は国民の声を聴かない! 有識者の参考人質疑も生かさない! 国連人権高等弁務官事務所から出された懸念にも耳を貸しません! この傲慢さは、広範な国民にしこり、否、怒りを強く残しました。この怒りが、限られた市民の感情でないと私が確信したのは、特定秘密保護法案の福島県・公聴会での三人の発言を知ったからです。 

 ひとりは、浪江町の馬場有(たもつ)町長
 あの3.11後、浪江町民は、放射能拡散予測の公開が遅れたため、放射線量の高い地域に避難するという苦しい経験をもっています。馬場町長は「適切な経路を示してくれれば被曝は防げた」と政府の隠匿体質を批判。今でも、原発施設の警備情報はテロ防止のため公表されていない中、法整備されれば、秘密が際限なく広かるとの懸念を強調しました。馬場町長は、自民党推薦により公聴会に参加しましたが、政府による「原発情報は特定秘密の対象にならない」との解釈を全く受け入れませんでした。      

 もうひとりは、維新の会推薦の名嘉幸照氏。東京電力の協力会社・東北エンタープライズの会長です。
 
名嘉氏は、「原発は、安全についてコメントするのがタブー視されてきた。原発労働者は知る立場にあっても外部に安全性について話すことができない。家族でも話せない。そういう環境が長年続いてきて、原子力の安全神話を生み、取り返しのつかない事故につながった」と述べ、法案が成立すれば原発労働者が一層萎縮する可能性に触れました。このように思い切った発言をした名嘉氏だけに、公聴会翌日の衆院可決の報を受けて驚き、報道機関に対し、「我々の発言は利用されただけなのか。公聴会に参加すべきではなかった」と、ひどく落胆した様子でした。

 三人目は、子ども・被災者支援法議員連盟の代表を務める佐藤和義いわき市議です。
 生活の党推進として公聴会に参加。フクイチを
20年間監視し、東電に対して、核燃料の品質管理や配管の老朽化など毎月1回の交渉を続けてきたにもかかわらず、フクイチの事故、メルトダウンの情報を、全国の人と同様テレビで知ることになったと発言。今必要なのは、秘密保全法ではなく、情報公開法や子ども・被災者支援法の充実だと政府に迫りました。福島を利用しないよう、衆院での慎重審議を求めました。 

 今回、地方公聴会は、唯一、福島県で開かれました。国会法上には、委員会で関心の高い重要法案を審議する際、有識者らから意見を聴くことができると定めた「中央公聴会」と、法的に位置づけられてはいないものの「地方公聴会」があります。これらの公聴会開催は“採決”の前提とされています。政府が、地方公聴会を形式的な「前提」としたに過ぎず、馬場町長、名嘉氏、佐藤市議の真摯で勇気ある発言を生かす術も持ち合わせないならば、今なお困難な生活を余儀なくされている福島県で公聴会を開くべきではありませんでした。政府は、参加者の、また福島県民の尊厳を幾重にも傷つけたことになります。

 いま日本(人)は岐路に立っていると思います。夥しい犠牲と苦しみの中からの発言や提言を避けて、どこに向かおうとしているのでしょう。安倍政権は、官僚と行政長の権限を強化し、国民の自由な言論や運動を統制して、集団的自衛権の名の下、米国の起こす戦争に若者を日常的に組み込んでいくつもりなのか。良識の府といわれる参議院議員ひとりひとりに、これまでより多い、また、これまでより学習を重ねた国民が鋭い視線を向けています。私も、子どもたちに、放射能汚染された未来と息苦しい監視社会を遺すわけにはいかないのです。特定秘密保護法案、絶対に反対!

詩人・齋藤貢さんと再び福島オーガニックフェスタ@郡山市でお会いし、詩集『汝は、塵なれば』(思潮社)を渡された。齋藤さんは、3.11前は小高商業高等学校の校長先生だった。今は郡山に異動。渡された詩の意味を、私はずっと受け止めなければならないと思っている。一篇(部分)を紹介する。「警戒区域、小高へ」より…見えない境界を、跨ぐ。/禁忌を、跨ぐ。/封鎖を跨いで越えることが/死の近くに向かう恐怖に変わる。/死を、跨ぐ。/道の封鎖線の両側には警察の装甲車両が駐車していて。/警戒区域に入る。/警戒区域、小高へ。

 

2013.12.05からの予定(2013.12.04現在)