オリンピック招致? 7年後(2020年)に日本は安全か

2013年9月5日 18時11分 | カテゴリー: 活動報告

 

9月8日未明、2020年オリンピック招致都市が決まる。猪瀬都知事は「大人が希望を見せなくてはいけない。だから、オリンピック」と本年3月議会で答えたが、現状においては余りに短絡的ではないか。

オリンピック招致に懸命な安倍首相は、4日の記者会見で「7年後の2020年には全く問題ないということをよく説明していきたい」と語りました。しかしながら、IOC総会が開かれるブエノスアイレスで海外メディアから福島原発の汚染水漏れに質問が集中。6つの質問のうち4つが汚染水絡みです。東京五輪招致委員会の竹田委員長は、放射線量はロンドン、パリと同じレベル。東京は福島から250km離れていると繰り返すばかりですが、汚染水漏れが危機的な状態であることは世界の知るところとなっています。

 首相と招致委員会委員長の海外でのパーフォーマンスは、日本国民とりわけ福島県民を完全に無視し、感情を逆なでしています。特に首相としては、国民に対して、多くの避難者に対して、不安にかられている漁業・農業従事者に対して、7年後にどう安全が保たれるのか、まず丁寧に説明すべきです。

 現実のこととして、7年後に日本が安全とは思えない問題、疑念は山ほどあります。
 例えば、汚染水対策を機能的にすすめる組織体がまったく出来ていません。

 汚染水対策は、2年前の当時、民主党の馬淵澄夫補佐官が地下の四方を遮水壁で覆うプロジェクトを実施するため境界画定をしようとしたが、直前で取りやめになり、実際に馬淵補佐官は更迭されています。この経過の背景に、遮水壁工事に約1000億円ものコストが掛かり、東電は「工事費で債務超過に陥る」ことに難色を示したと言われています。

 つまり、汚染水漏れの事実は2年前から分かっていて、対応策が提案されていたにもかかわらず、またしても東京電力・関係省庁・電力族議員グループによって隠蔽されたわけです。なぜ、国民・国土の生命や未来より目先のコストを優先させ続けるのか。コスト計算をするならば、一例として、国民の意思も問わず1機100億円もの戦闘機CV22オスプレイを最低12機購入する予算1200億円も止めるべきです!

 結果的に、多くの国民は、正確な情報を得ることなく、政府の隠ぺい、非科学的、生命観の欠落などの体質から未だ解放されないまま、現実を生きていることになります。嗚呼なんたること! 
 兎にも角にも、汚染水対策には、大局観がなく、打つ手が場当たり的なことが最悪です。今後掛かるコストと年数、被曝に晒されながらの労働者数は想定すらできないことから、「第二次世界大戦における日本軍のガダルカナル作戦を思わせる」(「フクイチの社員に聞く」9月2日、毎日新聞)と評されています。政治学者の山口二郎さんは、「(汚染水流出と核汚染に)徹底した動員体制=「徴兵制」が必要」と提案しているほどです(9月1日、東京新聞)。意識ある国民や有識者にここまでの危機感が高まっていることを、首相・政府は知るべきです。

 フクイチは、廃炉を前提に、国内外の知恵を結集して事故対応に当たる時にきています。「原子力ムラ」を外した真に第三者の専門家組織が不可欠で、一刻の猶予もない、と私は考えています。