駅舎復原でみごとに地域活性化!~東京駅から国立駅を考えてみる

2013年1月22日 22時55分 | カテゴリー: 活動報告

 赤レンガの駅舎があることで、空間が放つ存在感が変わる。歴史や文化遺産を重んじる住民の成熟した感覚や意識を感じる。このお正月休みに、東京駅赤レンガ駅舎から三菱一号館美術館付近を散策してみて、丸の内口周辺が、歴史的景観を保つなかに、まち全体が活気づいていると強く感じました。いまの時代に甦ったまちに、若い人も惹きつけているようです。

しかし、国の重要文化財である赤レンガの駅舎といえども、復原までの経過を辿ると紆余曲折があったことがわかります。1987年の国鉄分割民営化で、高層ビルに建替える計画が浮上。「赤レンガの東京駅を愛する市民の会」がつくられ、瞬く間に約十万人の署名を集めて国会に請願活動を行い、ようやく、高層ビル建替え計画を中止にまで持ち込んだそうです。ここでも、まちを愛する住民が立ち上がっていたのです。

 さて、1月13日の日曜日より、国立駅の南北改札は閉鎖され、東側につくられた南北通路から入る新しい改札口に移りました。特に西側方面から駅に入る場合、遠回りになり、戸惑っている方が多いです。高架駅の姿が次第に明らかになっていくにつれて、赤い三角屋根の駅舎復原を含めて、私たちのまちの駅が最終的にどうなるのか気にかかる、という声が多く届いています。

 国立駅南口駅前広場や旧駅舎復原、高架下利用などの現状に関しては、今年最初に開かれた「第8回国立駅周辺まちづくり会議」で説明されているものが最新です。

Ⅰ.まちづくり会議第7回以降の経過
国立駅南口駅前広場―「東西対称の形状を維持する現状踏襲型の案」を取る(市長)。
関係者との協議―㈱プリンスホテル、JR東日本、交通事業者と継続的に協議中。
高架下行政施設(東側)―まち育て検討部会の議論を踏まえてすすめている。市の行政施設は、窓口機能等を配置する方向。
*昨日の予算説明で、高架下利用(全体)の確定案は5月に示される予定と聞いた。
南口公共施設等用地―国立市の財政負担をできるだけ小さくし、用地の利活用にPFI等による民間資金活用を想定している。

Ⅱ.国立駅南口駅前広場・旧駅舎復原用地の検討に当たって3つの論点
○賑わい、憩い等の拠点となる歩行者空間をどのように確保するか
○円形公園をどうように扱うか
○交通環境の改善をどのように捉えるべきか

★3つの論点に基づいて
案1:現状踏襲案―ロータリー円形交差点の維持、自動車機能の確保を前提とし、旧駅舎用地を中心とする空間を広場的に活用する。駅舎前面の歩道を幅員10m程度まで拡幅可能。
案2:円形公園活用案―旧駅舎を中心とする広場空間の確保に加え、円形公園及びその周辺で構成する広場空間を設ける。駅舎前面の歩道は、案1より2.5m狭くなり、幅員7.5mとなる。
案3:通過交通抑制案―旧駅舎を中心とする広場空間の確保に加え、東西の歩道を拡幅する考え方。案2で円形公園の周囲に配した歩行者空間を歩道に振った形となる。駅舎前面の歩道は幅員7.5m。

 各案の図がないと分かりづらいと思いますが、市が提示してくる経過報告と検討案を、ぜひともこの機会に受けとめて議論に参加していただきたいと思います。その際、東京駅とその周辺に創出された空間も参考になります。文化・歴史を備えた建造物とともに甦る“人が集い、語らえる国立駅とその周辺”を、皆さんとともに創り出していきたいと思います。