政治に関わることの大切さ~宇都宮けんじさんの選挙と小説『火車(かしゃ)』

2013年1月10日 09時06分 | カテゴリー: 活動報告

 昨年12月の議会報告もせずに年を越してしまいましたこと、申し訳ありません。11月末から突然の都知事選と国政選挙に突入したことで、一時HP更新を中断しましたが、言い訳になりませんね。

 生活者ネットは、都知事選では宇都宮けんじさんを応援し、地域で勝手連の皆さんとともに取り組みました。今回433万票という「お化け票」を獲得した猪瀬さんに大きく引き離されてしまいましたが、国立市の宇都宮さんの得票率は、都全体でトップでした(21.3%)。負けた結果は冷静に振り返らなければなりませんが、忘れられない体験ともなりました。

 宇都宮さんを応援した“勝手連”は、主に3.11福島原発事故を契機に「一人一人が声を上げなければ社会は変わらない」と各々が時間を捻出し、政治に自主的に関わった人たち。そして宇都宮選挙も、ネットの選挙同様、すべてカンパとボランティアで行われました。

 選挙最終日、新宿西口での最後の訴えで宇都宮さんは、脱原発・子どもが主役の教育再建・最低賃金の底上げと雇用の創出・憲法の生きる東京の政策を力強く語った後、「17日間の選挙期間中、ボランティアで活動してくださったみなさんを私は誇りに思います。みなさんと一緒に戦うことができて幸せでした」と勝手連を労う言葉で訴えを終えました。

 お正月休みに私は、宇都宮さんが弁護士として登場する宮部みゆきの小説『火車(かしゃ)』(1992年)を読みました。親がつくった借金を返せと裏金融から追われ続け、カード地獄に落ち込む中、自らの意思で失踪。職歴・保険証・戸籍の履歴まで徹底的に消して生きるひとりの女性が主人公。凄惨な人生の途中に出会ったのが宇都宮弁護士。

 「自殺する前に、人を殺す前に、逃げる前に、破産という方法があることを思い出しなさい」と、弁護士は、子どもの時から、お金の使い方、消費者としての教育が必要なことを説きます。実際に宇都宮さんは、サラ金・ヤミ金・多重債務に苦しむ多くの人に出会う中、国会に働きかけて、グレーゾーン金利を撤廃させる貸金業法の改正を実現しています。

 『火車』から、東京に問題がないどころか、高齢者や女性・若者を襲う貧困と格差が深刻化していることが良くわかりました。宇都宮さんのように現代の問題を熟知した上で、変えるべき法律やつくるべき制度がよく見えている人に、ぜひ都知事になって欲しかったです。人間性の良さでは選挙は勝てないと言われても、人にやさしい東京に変革していくには、倫理感を備えた人がリーダーになるべきだと思います。

 私たちも、今こそ、時流に流されることなく、一人一人の判断に基いて政治と離れず、政治に関わっていくことが、やっぱり大切!と考えています。
 今年も、どうぞ、よろしくお願いいたします。