微かな光を手繰り寄せ、つながり合って歩む

2012年7月18日 08時56分 | カテゴリー: 地域から平和をつくる

7/16“さようなら原発 10万人集会”に参加して

国立にも来たフライング・ダッチマン。「原発はもう時代遅れなんだよー。守らなきゃいけないのは自然、子どもたち。大事なのは愛だ!」と唄う(「humanERROR」)。
国立にも来たフライング・ダッチマン。「原発はもう時代遅れなんだよー。守らなきゃいけないのは自然、子どもたち。大事なのは愛だ!」と唄う(「humanERROR」)。
 昨日、代々木公園で行われた集会に、私も仲間と行ってきました。第1ステージで行われた集会呼びかけ人のあいさつは、どれも心に染みる内容でした。

 坂本龍一は「福島の後に沈黙しているのは野蛮だ」と発言
 「沈黙は野蛮(barbaric)」とのドキリとする訴えは、世界各地に届けられたでしょう。坂本さんが、金曜の首相官邸前に出向き市民ととともに発言している姿に、特に若い世代が影響されていると聞きます。多くの黙っている人を励まし、一緒に発言し行動を呼びかける坂本龍一に、私は感動しています。

 大江健三郎は、「私たちは侮辱の中にある」と語りかけました
 大江さんたちは、6月、脱原発・自然エネルギーへの転換を求める750万筆もの署名を野田首相宛てに提出。それに対する回答はないまま、6月末、政府は見切り発車で大飯原発・再稼働を強行。大江さんは、「侮辱されている」と強く感じたそうです。政府は、大局にあって、大衆の声にこそ耳を貸すべきなのです!

 そして、福島の武藤類子さん。1年4ヶ月の人々の取り組みを包括する素晴らしいスピーチでした。少し長くなりますが、テープ起こしをしました。ぜひ、皆さんと共有したいと思います(一部割愛)。
 
 ……今日皆さんにお話ししたいのは、悲しみと困難の中に、それぞれがほんとうによくやってきたね、ということです。明らかにされていく事実の中で、さらにがっかりすることや驚き、呆れることもたくさんありました。数々の問題は私たちをばらばらに分断しようとしました。暗闇の中で翻弄され、傷つき混乱しながら、それでもつながりつづけ、ひとりひとりが最善を尽くしてきたと思います。それが、この夏の公園に広がる色とりどりの花模様です。官邸前の熱い金曜日。日本中に展開される保養プロジェクトや健康相談会です。日本のあちこちに立てられた放射能市民測定室です。さまざまな人々が立ち寄っていく経産省前テントです。いち早くマンパワーを送り込んでくださった障がいを持つ人々を支えるネットワーク。被曝の中で行われた除染実験です。見知らぬ土地で勇気をふりしぼった新たな生活です。福島の女たちの大飯再稼働撤回ツアーです。1300人以上の市民による集団告訴です。電力会社を訴える数々の裁判です。政治に訴えるありとあらゆる取組です。情報開示や自治体へのたゆまぬ働きかけです。インターネットでまたたく間に広がっていく小さな報道です。映画であり音楽であり書物です。各地に広がる福島のユーモラスな盆踊りです。いま、私たちの上を飛ぶヘリコプターです。そして今日、福島県の二本松という処からてくてく歩いてやってきた人がいます。灰の行進の関さんです。……
私たちは今日ここで、ほんとうに良くやってきたね、と自分を誉め、自分の隣りの人を誉めましょう。そして深く息を吐き、体を労りましょう。私たちの行動を支えてきた大切な体です。明日を賢く生きるために、密かに微笑みと力を蓄えましょう。
 しかし、それでも福島の現状は余りにも厳しいのです。4号基、甲状腺検査、再稼働、がれき問題、安全保障。廃炉と復興のはざまで、ひっそり断たれていく命たち。……福島原発事故という最悪の事態の中から私たちは、微かな光を手繰り寄せ、いま、このように、青空の下に集まっています。声なき声とともにあり、分断の罠にゆめゆめ落ち込むことなく、賢くつながり合いましょう。ともに歩んでまいりましょう。

 武藤さんの優しい言葉を聞きながら、私は、隣りの友人を思いました。我を忘れて、電力の大消費地東京において原発都民投票を実現するために署名活動、議会と議員への訴え、また市民測定室の立ち上げ、東京に一番近い茨城・東海原発を廃炉にするための地元の方々との交流と支援等に東奔西走してきました。友人を誉めたい気持ちでいっぱいになりました。
 事態はまだまだ最悪です。福島をどうにか支援したい思いで集会に参加しましたが、福島の武藤さんに深く慰められ、励まされて帰宅しました。ともに歩んでいく決意を新たにしました。