「審議に入らずとも、採決だけさせてくれ!!」

2012年1月29日 21時54分 | カテゴリー: 国立市議会

1/26住基ネット臨時会・最終本会議の顛末

 住基ネットを、2月1日に、どうしても再稼働したい佐藤市長派の自民党・公明党は、インフルエンザに罹患している自民党の議員を、「採決だけでいいから議場に入れさせてくれ」と、最後までごり押しでした。というのも、国立市議会は、再稼働派と再稼働に疑問の議員とが、拮抗していたからです。インフルエンザ罹患者でありながらも議場に入り、採決の場面でどうしても1票を投じなければならない理由は、そこにあったのです。
 その日、「住基ネット接続の賛否を問う住民投票条例案」が掛かっていた国立市臨時市議会・最終本会議の傍聴席はいっぱいに埋まっていました。しかしながら、幾人もの市民の方から、どうして感染症であるインフルエンザ保菌者が採決の場だけ出てこられたのか、との質問をいただきましたので、お伝えしたいと思います。
 インフルエンザ罹患者の議員が最初に持ってきた国立診療所の医師による「診断書」は、次のようなものでした。

 インフルエンザA型。現在は解熱しており、30分程度の業務は可能である。

 今週に入って、インフルエンザ罹患者は110万人を突破したとのニュースが流れました。学校保健安全法第19条では、インフルエンザの学校内での予防のための出席停止の基準を「解熱した後2日を経過するまで」としています。子どもたちも、解熱してもう元気になったと見えても、2日は自宅待機を強制させられています。それが、拡大感染を防ぐための社会的常識となっています。上の診断書は、当該議員の主治医が書いたものでしたが、これでは、本人の業務の可能な時間しか書いてなく、解熱したのはいつなのか、感染のおそれがないのかが全く不明でした。
 さらに、公人である議員として大問題なのは、審議に入らずとも採決だけさせてくれと、繰り返したことです。市民の方からのご批判で一番多かったのは、この点です。議会では、議員の質疑、当局からの答弁、そして討論が行われる言論による民主的なプロセスがもっとも大切で、それを通して採決が行われます。市民はこのプロセスにおける各議員の調査力や発言の妥当性、説得力のほどを聞いていらっしゃいます。このプロセスが公開の場で行われることが大切で、それをすべてすっ飛ばして良いわけはありません。「30分程度の業務は可能である」との「診断書」には、当該議員の意向を100%くみ取った内容であることが透けて見えてきます。
 裏話のような内容が続き申し訳ありませんが、続くごり押しのお話しです。

 次は、再び主治医に電話を掛けて、「治癒していると同等」と議長に口頭で伝えさせていることです。当該議員と一体と見られる医師にお伺いを立てれば、当然、当該議員に有利なお返事はいただけます。このような中で、議会に出席できない理由はない、との強引な結論に持っていきました。
 我が儘が過ぎるのも、当該議員は、他の議員のお子さんがインフルエンザに罹った際、感染の疑いがあるから親である議員に議会を休めと強く迫った議員だからです。自分にだけ甘いのは、社会通念上、認められないことです。この辺りは、市民の方々の方が、よく見ています。

 さて、強引なのは、当該議員らの支持を受けている佐藤市長も同じです。
 佐藤市長は、1月19日〜26日にかけて、住基ネットの再稼働を左右する「条例案」を議会に提案しておきながら、まさに同じ時期の市報1月20日1面に、「住基ネットを再稼働します」と載せています。その掲載の仕方は、市民からの直接請求を無視し、議会の決定に左右されないと議会を完全に軽視した暴君的な態度以外のなにものでもありませんでした。当然ながら、市民からの抗議の電話が市役所にかかったと聞いていますが、市長は「そんな声があることは聞いていない」と、これまた暢気に答弁しました。
 臨時議会における佐藤市長の答弁を聞いていて、住基ネットに関して、自治事務でありながらも、個人情報保護に関しても、行政の効率化やコストに関しても基本的な点をほとんど理解していなく、責任が取れるはずのないものまで「責任はすべて私にあり、私が全責任を負います」と気合い一本で語る市長はあまりに喜劇だと、ため息しか出ませんでした。しかし、このような市長を市の首長として置いている国立市民は悲劇だ、と痛感しています。

 市民目線から見て、あまりの非常識、暴走は許したくないと思い、今後も議会活動を続けてまいります。