いま聞きたい五味太郎さんの話し

2011年10月25日 16時19分 | カテゴリー: 活動報告

「マジメを基調とする社会はフマジメである」??

 先日、面白いテーマのトークライブに行ってきました。絵本作家の五味太郎さんの事務所は、代々木公園前の気持ちの良いところにあって、五味さんとの語らいを楽しみに、若い人がたくさん集まっていました。
 話題は、“がんばろう、日本”という言葉の嵐について、忙しい振りをして生きるマジメな社会の限界について、ヴァーチャルな世界は昔からあった、金融の話で終始するのはもうやめよう……など幅広く、テーマも世界的な広がり! その晩、五味さんは風邪を引いて熱があったのだけど、若い人にどんどん語りかけていきます。

「これから、どうやって生きていく?」

な〜んていう質問。そして答えを待ちます。一方的な講演には終わらない、対話型のまさにライブです。
 
 五味さんは、60才を過ぎてから、欧米以外の国、スリランカ、メキシコ、アフリカ諸国、スペインなどを訪れる旅に出掛けたそうです。バルセロナで絵を描いて、ワークショップをした体験では、「どうせ生まれたんだからさ〜」といったオープンな感じが根底にあって、楽しみ方を心得ている風土というか国民性を感じたそうです。
 一方、この日本は整然として良いのだけど、規則づくめの居心地の悪さ、うわっつらは硬直しきっていることを感じる。多くが他人や社会を怖がり、心を閉ざしがち。何といっても、若者が未来を信じていなくて、楽しみも無いことに、自分はショックを感じている、と語られました。

「もっとオープン・ハートでいこうよ」

 若者の中にも、大ピンチでも何とかなるさ、と思える柔らかな力を持っている人がいる、と五味さんは言います。いま出来る範囲で、仕事は至極まっとうに行う中で、いつかいい仕事がくる……と思えばいいんだよ、と。
「がんばろう日本」など、誰が誰に対してがんばろう、と言っているのか不明な思考停止の言葉に惑わされず、自分の気持ちや置き場を「さて置いて」生きるような生き方は止めてさ、との語りかけに、私も深くエンパワーされました。
 
 読書の秋には、慣れ親しんだ五味さんの絵本以外の本、例えば、
『おとなは・が・の問題』/『さらに・おとなは・が・の問題』(講談社文庫、単行本は1999年)
『ときどきの少年』(ブロンズ新社)
山折哲雄氏との共著『砂漠と鼠とあんかけ蕎麦—神さまについての話』(アスペクト、2010年) 
山田玲司『絶望に効く薬Vol.3』に五味さんの章がある(小学館、2004年)

など、お薦めの本がたくさんあります。
一緒に、読んで、語り合いたいわ!