住基ネット不接続9年間で問い続けたこと

2011年6月30日 18時46分 | カテゴリー: 活動報告

6月議会・報告

 おおぜいの傍聴者が注目する中、28日の最終本会議で、国立市が住民基本台帳ネットワークに再接続することが決まりました。住基ネットに賛成の会派は、
 自民党(5人)、明政会(1人)、公明党(3人)、民主党(1人)、みんなの党(1人)、新しい風(1人)、計6会派、12人

 私は、いくつもの質疑を通して、最後の討論において、住基ネットは、第一に高コストで市民と基礎自治体には利便性がほとんどないこと、第二に国立市が9年間の不接続で示してきた意義を主に発言しました。他の自治体の方々にも、ぜひお読みいただければと思います。

■国立市は、住基法36条の2第1項による市区町村長への義務規定—住民票に記載されている事項の漏洩、滅失及び毀損の防止や適切な管理のために必要な措置を講じなければならない−ことを基本に、個人情報保護とセキュリティ対策に関して万全の措置が講じられていない現状では、地方自治体を超えたネットワーク全体に、首長としての責務を負う事ができないと、2002年以来、総務大臣に計4回の質問書を提出してきました。国立市のあくまでも住民の個人情報と命を守る立場にたった姿勢は、21世紀に入った現代日本の歴史に刻まれる誇るべき行政の姿であったと、私は思います。

■今回、住基ネットに関するHP上の記事を、市長が交代したのだから古い記事は載せないとの理由で、一旦削除してしまったことは大問題です。住民の個人情報の取り扱われ方に、明確な判断基準と意志をもって関わってきた取り組みが、あたかも無かったかのように消してしまうことは、国立市行政の歴史に対する冒涜です。

■国が、個人の医療や社会保障、税金までの情報を一括管理していく「共通番号制」を打ち出した時においては、尚のこと、国立市が取ってきた9年間の対応は、他の自治体においても、今後、手本となると考えます。私の質問に対して市長は、民間(銀行や医療機関等)の参入もあり、今後注視していく必要を答弁をしたことは、記憶していたいと思います。

■住基カードの普及率は全国的に4%とまったく普及しておらず高コストで、自治体の個人情報保護に関する事務は多く、メリットもよくみえません。私の友人・知人には年齢を問わず、パスポートを取る際、あえて住民票を持っていき、住基ネットに対する小さいながらの抵抗をしている人たちがいます。自治体が住基ネットを接続してしまっていても、巨大公共事業の無意味さを知る人は少なくありません。

■市長は、「私以外のあと2人の候補お二人を足すと、私より票数が多い」ことを承知していると繰り返し発言しています。にもかかわらず、議会に対してきちんとした説明も、全員協議会を開くことの意志も示されない。さらに、補正予算案が可決してもいないのに、市報で「接続」すると公表し、拙速すぎる過ちを犯してきました。再接続する前に、市民に改めてアンケートを行うなど真意を問うことが、当たり前の民主主義と考えます。それもせず再接続する市長は、就任以来数ヶ月間に、二重三重に非民主的な市政運営を行ったことになる。このことは、市民に知ってもらわなければなりません。

■国立市としては、これまで通り、総務省に対して、自己情報コントロール権に関する法律面、情報システム面の整備が不十分であり、基礎自治体として、情報流出の責任と賠償が負いきれないことを伝えるべきです。これ以上、国の「安全神話」に欺されるわけにはいかないのです!