くにたちの子どもたちが飲んでいる低温殺菌牛乳

2011年1月29日 10時05分 | カテゴリー: 都市農業・有機農業

東毛酪農を視察

 昨日、学校給食センター運営審議会の視察で、東毛酪農業協同組合に行ってきました。一度は訪れたいと願っていた生産者の視察とあって、楽しみに出かけてきました。

 群馬県太田市にある東毛酪農ですが、国立市の学校給食との契約が始まったのは2005年。それまで契約していた大手牛乳メーカーが、生産ラインを、ビン牛乳から紙パックに変更する際、国立市としては、再利用できるビンにあくまでもこだわり、質の高い低温殺菌牛乳を導入することに成功しました。月額150円の給食費アップの提案に、保護者も合意しスタートしたという経緯があります。

 65度30分でゆっくり殺菌された牛乳は、胃のなかで大きく固まり、時間をかけて消化液と混ざり、栄養物はカゼインによって腸内にコンスタントに運ばれていきます。一方、市場に出回る120〜130度2秒による滅菌牛乳は、胃で固まりずらく速く通過し、一度に腸に到達し、せっかくの栄養の吸収率が低いといわれています。超高温処理による、いわゆる焦げた臭いに抵抗がある人もいます。乳製品の伝統のあるヨーロッパでは、超高温による滅菌牛乳は、あくまでも災害時などの保存乳として位置づけられていると聞きます。

 東毛酪農の牛のえさは、干し草やトウモロコシなどですが、トウモロコシは輸入。輸入のものはほとんどが遺伝子組み換えであるのが現状です。この問題は、いち酪農家や加工業者のレベルで手に負えるものではありません。日本の農業全体の問題と考えます。干し草については、利根川の河川敷、約50ヘクタールの芝を、1970年代半ばより、地域の方たちと狩り、牛を飼う生乳業者へ提供してきたそうです。除草剤を掛けさせないための芝刈りであったと伺いました。

 東毛酪農は、生産者の顔が見えることで安全を確保し、時間をかけた低温殺菌牛乳で、美味しさを提供していることに誇りを持っていらっしゃることが、よくわかりました。その自信は、牛乳とハチミツだけが食品の中でも、命を奪わずに食すことができる食品である、との認識にあるからだそうです。命を奪わない……、確かに、牛乳もハチミツも、生命を殺すことなく食すことのできる貴重な食品です。
 
 現在、市内第3小学校では、東毛酪農さんを学校に招いて話しをしてもらい、ともに給食を食べる時間をもっていると聞きました。視察を通して、私は、他校にもそのような機会を広げることで、生産者のご苦労を知って、改めて、おいしい低温殺菌牛乳を毎日飲んでいるしあわせをかみしめ、これからも継続できるよう働きかけていきたい、と思い帰路につきました。