水銀排出による大気汚染拡大の心配

2010年11月19日 21時14分 | カテゴリー: 環境保全・循環型社会

11/16 多摩川衛生組合・議会報告

 今週火曜日、午後2時から始まった「多摩川衛生組合・定例議会」が終了したのは、夜10時過ぎでした。「2009年度決算」認定を含んだ議案に入る前の、管理者(石川稲城市長)による行政報告で、再再度の「有害ごみの不適正処理」に関する内容があり、構成4市の各議員が、次々と質疑に立ったためです。傍聴者も多く、審議内容に注目が向けられていました。

 その内容をお伝えする前に、10月の「全員協議会」後、組合から送付された資料や緊急FAXを示すと、以下のとおりになります。
■「東京たま広域資源循環組合への搬入停止について」(11/10、石川管理者)
■FAXで、①日の出町からの抗議文「多摩川衛生組合における廃蛍光管処理について」(11/10、日の出町長) ②9月1日発覚の「有害ごみの不適正処理・報告」(11/11、多摩川衛生組合)
■2009年1月と2010年6月「塩酸漏えい事故 調査報告書」(11/10、多摩川衛生組合事故等調査委員会/パシフィックコンサルタンツ㈱)
■2009年12月、2010年2月、計約8トン「有害ごみ焼却試験 調査報告書」(11/10、多摩川衛生組合事故等調査委員会) 
■2010年6〜8月、9月1日、計約3.5トン「有害ごみの不適正処理・報告」(11/11、多摩川衛生組合)

 この報告書や資料名からだけでも、いかに重大な事故が立て続けに起きていたかが想像できると思います。石川管理者が一連の事故の責任を取って、管理者を辞職するに至ったその矢先に、今年6〜8月にかけても蛍光管を燃やしていたとの報告が入り、関係者、議会ともども騒然となりました。

 国立市においては、蛍光管や乾電池、ライターや体温計などを「有害物・危険物」として分別収集し、独自のルートでリサイクル処理しています。しかしながら、今回、稲城市と狛江市の有害ごみ約3.5トンが、多摩川衛生組合に分別・搬入されたにもかかわらず、本来のリサイクルの形が取られず、燃やすという不適正処理が繰り返されていた事実を、両市の住民に一体何と説明するのでしょうか。

 また、議会での私の質問によって、作業場内の水銀による大気汚染の実態が明らかになりました。
 焼却試験の際、1.3トン、約6,800本分の蛍光管をクレーンでつかみ移動する途中で壊してしまい、作業場付近で、水銀が大気中に放出してしまった事実です。組合で定めている管理濃度が0.025mg/立法㍍のところ、約50倍の1.194という値が記録されています。もし、同じような場内破裂が、今回の3.5トンの蛍光管でも起きていたら、水銀47.6グラムが気化してしまったことになります。

 東京都は、稲城市の職員に、有害ごみ焼却に違法性はないと伝えたそうですが、そもそも、国の「大気汚染防止法」に水銀の排出基準がなく、清掃工場からの水銀排出に逃げ道を用意している根本的な問題があります。そのため、大気汚染、水質汚染、土壌汚染の連鎖が続いています。
 とにかく、廃棄物を扱う組合として、重金属の危険に関する無知が露呈してしまいました。組合内に設置した「調査員委員会」に、第三者としての学識や専門家を入れて調査をすすめ、組合・業者全職員に、取り扱いの学習と安全の徹底を指導するよう、強く要望しました。