議員定数削減は、議員が本来発揮すべき力量を自ら狭めてしまう

2010年9月21日 16時30分 | カテゴリー: 活動報告

22日の最終本会議にご注目ください!!

 9月議会の最終本会議が、いよいよ明日となりました。
 注目すべき最大の案件に、議員の数が減ってしまうかどうかにあります。生活者ネットでは、議会前に配布する「臨時号」を通じ、議員が提出している2つの議案をお知らせし、市議会に注目していただくようお願いしてきました。
 私が属する付託先の「議会運営委員会」の結果は、「削減」が“賛成多数”。しかしながら、生活者ネットとしては定数削減には反対です。先の委員会で、何ゆえに反対なのか、市民の皆さんにとって、非常に重要な案件と考え、時間をかけて討論しました。お読みいただきまして、市議会に傍聴に、また、ぜひご意見をお寄せくださるようお願いいたします。

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 国立市議会議員の定数を削減する議員定数議案に反対の立場で討論いたします。

 昨年から今年にかけて、東北地方で発行されている新聞・河北新報において、66回もの長きにわたって、「議会は自治の舞台となり得るか—連載『変えよう地方議会』」が取り上げられ、話題になっていました。連載では、「地方議会のあり方」を考え、議会改革に挑む議会が次々と紹介されていました。

 北海道栗山町が2006年からはじめている議会報告会。そこでは、「決定事項の報告ではなく、審議途中の政策に対する住民の意見を聞いて欲しい」との住民の声を受けて、議会として地域を精力的に回り、議会に住民参加を取り入れている実態が報道されました。重要な政策決定に関しては、行政にのみ市民説明会を任せるのではなく、議会一体となって動いている姿がまちの方々に好印象を得ている例でした。
 また、会津若松市では、住民の意見を基に議会が政策をまとめる「政策形成サイクル」を確立しています。国立の議会改革特別委員会でも、大和委員から紹介されていましたが、静岡の掛川市においても、4〜5ヶ月をかけて議会が各コミュニティーを回り、行政と一緒になって、来年度の予算や事業計画につなげていく政策提案のしくみが確立されていました。掛川市の場合も、議員の公明正大な仕事ぶりがまちの中に位置付いている実践例といえます。
 北海道の福島議会では、すでに、傍聴者からの審議に対する発言を認めるなど、議会における住民参加のあり方は進化しており、市民に開かれた議会の実践が、各地で行われています。

 さて、この河北新報の連載では、議会改革の要諦をあくまでも「住民との対話」「自由闊達な討議」のしくみがどれくらい整っているかに置かれていて、今回提出されている「議員定数の削減」などは、あまりに安易な議論として、一貫して批判の対象とされていました。市民が求めているのは、あくまでも、市民の立場に立つ議員ができるだけ多くいることであり、議会に、市民に開かれた制度がどれだけ整っているか、の点にあると考えます。

 全国的に、旧態依然とした議会への市民のまなざしは厳しくなっています。国立市議会でも、私たち議員は、それぞれに精一杯働いているつもりではありますが、結果責任が問われる議員として、本質的な意味での議会改革がほとんど出来ていなく、批判に晒されています。

 議員の仕事とは何かを根本的に考えなおす中で、議員の報酬を「日当制」とした議会、各種審議会への出席、委員として得る報酬により議員は二重に報酬を得ていることの見直し、また通念議会として、まちの課題に臨機応変に対応する議会、公聴会の開催や参考人招致、また新しいところでは市民審議会などを駆使して住民参加型の議会にしていくことが求められています。陳情・請願者のたいへん貴重な趣旨説明、訴えが、多くの自治体において休憩中に行われていますが、これを委員会中に行うことで記録化することなどが、国立市議会において、真っ先に行うべき住民参加型議会のひとつとなるのだと思います。

 定数削減について、同一見解になかなか至らなかった会派からの率直な見解が、議会改革特別委員会の議事録に残されています。
「定数削減の代わり、もしくは定数削減の議論と同程度に、議会の機能を充実させるための議論があまりに少ない」
 この発言にこそ、国立市議会の現状が明確に示されているのだと思います。
 各議員のスタンドプレーではなく、議会のしくみ自体が変わらなければ、市民の満足感は得られないのだと思います。

 議会費の削減なら、報酬・手当・役職加算廃止でできます。これら、すべきことをせずして、定数削減を議員提出議案として議会に提案することは、議員自らが、自分たちの仕事が、現状において不十分であることを示す行為であると思い、恥ずかしく思います。議会改革に向けた懸案事項が、なかなかすすまない中において、定数削減だけを先にすすめたとして、旧態依然とした変わらない議会として位置づけられることは、国立市民のためにも在ってはならないことと思います。

 私たちは、市民の付託を受けて、市民の代理として議会に出ています。定数を減らすことなく、出来る限りさまざまな住民のご意見を取り入れられるよう、十分な議員数が必要だと考えます。
 よって、本議案には反対してまいります。