スギの立木と大根1本が同じ値段??

2010年5月15日 14時14分 | カテゴリー: 活動報告

多摩産材の地産地消をすすめたい

 今週月曜日、山内れい子と行くバスツアーで、あきる野市にある「東京 森の学校」と、多摩産材を扱っている「沖倉製材所へ」行ってきました。
 東京都の約36%は森林にもかかわらず、いまその山は元気を失っている……、林業従事者もごく僅か……、そこで、ともかくも現地に赴いて、森の回復に取り組んでいる方からお話しを伺い、私たちとしてできることを確認しようとツアーを企画しました。

 「東京 森の学校」とは、山の所有者である池谷キワコさんが代表で、林業家を中心とした有志が集まって、山に、まちの人を案内するしくみを整えている「学校」です。事務局の長谷川敬さん、樋口佳樹さんが、私たちのインストラクターとして入ってくださいました。長谷川さんは、国分寺光町にアトリエを構えていらっしゃる建築家です。市民グループとの連携を広くつくっていて、伺った日にも、筍を掘る市民ボランティアが山に入っていました。
 森の学校の森林は、5月の雨に当たって輝いていました。多摩をよく歩いている参加者から、暗く荒れ果てた森が多いなかで、こんなに気持ちの良い森は珍しい、との感想が洩れていました。祖先から受け継がれ丹精された森は、理想的な形で保たれ、やさしい空間をつくり出していました。私は、そこで、大〜きく深呼吸しました。→「東京 森の学校」

 次に訪れた「沖倉製材所」の若旦那さんは、100社も所属していた秋川木材協同組合が、いまでは16にまで減った、ただ、いま残っているところは協力してがんばっている、と話してくださいました。現在、外国産の安い材木や修正材が80%を占め、伐木を迎えている約50年目の日本の木は、10%しか切られていないそうです。
 適切に枝打ち・間伐・伐採が行われない森林は、林内が暗くなり、下草が生えず、土砂流出・土壌侵食の悪循環がすすみます。森は、雨水を溜めなくなり、動植物の生態系も壊していきます。スギは、1㎥当たり—立木約6本—の価格が2000円と聞きました。このままでは、大根6本の値段と変わらなくなると聞きました。林業の置かれている壊滅的状況を、目の当たりにさせられました。

 東京都には、今後10年の「森づくり推進プラン」があり、副題に「豊かな都民生活に貢献する森林の整備・保全と林業振興」と書かれています。ここには課題と取り組みのすべて書かれていますが、実効性は全くない、と指摘されています。生活者ネットとしては、当事者と話し合いながら、計画に目標値を入れていくこと等を提案していきたいと考えています。
 また、食の地産地消を提案しているように、多摩産材を地域や公共施設等で使うしくみを模索し、政策につなげていきたいと考えています。