飼料自給率23%はあまりに低くないか

2010年1月29日 16時51分 | カテゴリー: 活動報告

“自主監査”で見えた生産者の努力

 今回は山形県の平田牧場の“豚挽肉”を対象に、生活クラブ生協の制度により149項目にわたる監査をおこないました(1/23)。今年度は豚肉をテーマに取り上げ、昨年5月には、豚の解体作業を見学する学習会も行ってきました。その際、当たり前なのでしょうが、食べるという行為は命をいただくことなんだと、深く感じ入りました。

 豚挽肉は使い勝手がよく、いろんな料理に使えますが、基本は、1頭丸ごと全部を上手に消費していくことが大切です。生産者としては部位バランスを確保した上で供給していくことにご苦労があるようです。挽肉のミンチは、端材や余剰部位がチョッパーされブレンドされますが、無駄なく全部消費されるためにも、ミンチは欠かせないものといえます。

 食べ手としての私たちとしては、いわゆる「アニマルウェルフェア」の観点から、家畜としての豚の生理・健康を重んじた飼養を望んでいます。そのためにも、監査項目は、飼料に関して細目にわたり、また畜舎内の衛生管理、排泄物の堆肥化、除草剤不使用などが多く並びます。
 特に、輸入飼料が多く出回っている現状において、飼料に関して例えば、人間の食物(穀類)をより浸食しない品種の飼料が推奨され、加えて農薬・食品添加物残留の点検、遺伝子操作飼料の不使用、抗生物質や酸化防止剤の使用禁止(飼養ステージ期)、生産効率を上げるためのバイパス飼料の禁止などが監査項目となっています。
 安全で美味しい豚肉は、以上のような点からチェックされ、さらに生産者自らが生産管理過程の記録を取り、それを公開していることで、消費者との間に大きな信頼を育ててきているのだと思います。

 平田牧場の近年の努力でもっとも評価を得ていることは、“こめ育ち豚”にトライしていることです。生活クラブの「飼料用米プロジェクト」は、日本における飼料自給率23%を押し上げる狙いがあり、なおかつ、減反田を飼料米生産に向けることで貴重な田んぼを守る方策となっています。この試みは、民主党新政権においても「水田等有効活用促進交付金」として来年度も予算化される見通しときいています。

 今回の自主監査を通して、畜産業者における飼料の問題が、世界的な人口増と食糧不足、穀物高騰に対する問題と密接に関係していると思いました。トウモロコシに代わる飼料用米を育てることは、この日本において非常に有効と思います。