上原前市長に求償権「なし」2、「あり」1

2009年2月20日 17時21分 | カテゴリー: 活動報告

明和マンション裁判、弁護士「鑑定書」出そろう

 3月議会が、いよいよ今週の金曜日2月27日より始まります。
 初日には、このHPでもお伝えしてきた「明和マンション裁判調査特別委員会」のまとめが、池田委員長により報告されます。報告書の「総合的な見解」では、委員多数の賛成により、上原前市長に国家賠償法1条2項に基づいて「求償権」を行使すべきことを市に強く要請するまとめとなっています。
 しかしながら、9ヶ月間に及んだ委員会内では、委員数としては少数ながら、私も含めて、前市長に「求償権なし」とする意見もありました。決定版となる「報告書」が、結局、両論併記の形をとらずまとめられたことは、委員会としての公平さを欠いている問題として、市民からもご指摘を受けるでしょう。
 というのも、行政が依頼した3人の弁護士による「求償権に関する鑑定書」がここで配布され、法律的観点からしても、前市長に求償権を行使することが、調査委員会の結論ほど単純な問題ではないことが分かるからです。
 委員長はじめ多くの委員は、「弁護士の鑑定というのは、元来、それを雇った者の意向に沿うのがあたり前」、つまり、行政は「求償権なし」の見解を3つ揃えるに決まっているとの憶測を声高に叫んでいました。しかし、行政が得た「鑑定」結果は、

「求償権なし」が2人、「求償権がある」が1人、でした。

 いずれの弁護士も、確定された高裁判決をもとに見解を下しています。要約すれば、「求償権なし」とした市の顧問弁護士と景観問題に詳しい弁護士2人は、上原前市長らの行動は「大学通り沿道の景観を保持するためであることについては優に是認することができる」(判決文)とし、原告に損害を与えるために行動していたわけではなく、求償権を有するほどの「故意または重大な過失」があるとの判決は下されていない、としています。
 また、「求償権あり」とした行政に明るい弁護士は、「調査特別委員会」が上原前市長にのみ求償権を求めたのに対して、「求償権を有する公務員は、上原前市長にのみ限られるものではない」と結論していて、部長会・議会と併せての組織的検討の必要を説いています。さらに特筆すべきは、

「前市長らに対し、求償権を行使するとすれば、国立市は、予想外の収入を得ることとなるから、かかる不合理な結果を回避するためには、議会において、権利放棄の議決をすることも選択肢として検討する必要があろう」

というところです(「参考意見」より)。
 明和地所㈱は、国立市が損害賠償金として支払った金額と同額の寄付金を、すでに市へ届けたことは周知のところです。

 さて、調査特別委員会が9ヶ月をかけて出した結論の粗雑さを、ここで繰り返す必要はありません。後ろ向きの議会のあり方には、一刻も早く終止符を打ちたいと思います。