“生命地域(バイオ・リージョン)の創造”とは

2008年11月7日 17時20分 | カテゴリー: 活動報告

10/23・24 総務文教委員会 視察記

 訪れた町は新潟県の妙高市です。合併後の人口は4万弱で、これからの冬の季節になると日本海からの湿った寒風が山にあたってドカ雪を降らせ、2〜4メートルもの豪雪となる所です。過疎化に加えて2004年の中越地震、その風評被害により観光客が減り、歴史ある温泉街も廃れ始めていました。日本百名山に数えられる美しい妙高山の山麓地区の遊休農地は、率で15.8%。いかにして地域を蘇らせるかに悩んだ入村明(にゅうむらあきら)市長のまちおこしの闘いが、この現状認識から始まっています。
 入村市長は、市役所を訪ねた私たちに、「豪雪地帯の妙高で、地域活性化につながる周年栽培できる作物、農法はないか」というテーマを必死で探し回り、ついに、ハウス内で、いっさい農薬を使わずに、有機液肥をミスト噴霧して栽培する「青じそオオバ」にたどり着いた体験談を熱心に話されました。地元業者との連携で「妙高ガーデン」を設立し、シソや多種多様なハーブを栽培していました。すべて農薬も化学肥料も使っていません。見学したハウス内の、香りの芳しいこと! 事業を説明する担当の方の顔が、誇り高く輝いていたことが心に残っています(写真)。
 市長が上梓した『生命地域の創造』(NPO法人アグリルネッサンス、06年刊)に詳しくありますが、“自然と自然になれる、妙高市”をキャッチフレーズとし、情報発信の媒体を駆使して、トータルにプロモーションしていく戦略に乗り出したそうです。
 例えば、他県から子どもたちを農業体験や食体験をさせるプログラム、また、滞在型市民農園クラインガルテン(写真)の20棟はすべて利用されている状態……。とにかく、妙高の自然をフルに活かした事業を次々に成功させているようでした。
 “21世紀は安全な食と農を、地方から発信していく時代”と力説する市長に、私も深く納得! 
 わが国立市の農地も、この5年間で13.8%から8.5%へと激減しています。農地は、都市において貴重な緑地であり、豊かな食を産む土地です。妙高市のように、首長の決意のもと、地域資源を守り育てるまちづくりを、この国立市でもさらにすすめていきたいと思いながら、帰路に着きました。