日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか

2008年2月15日 14時10分 | カテゴリー: 活動報告

2/8東京ネット新春の集い 講演:内山節さん

 雪が降ったり、春を感じる温かさになったりと、まさに三寒四温の日が続いています。皆さん風邪など引いていらっしゃらないでしょうか?
 東京ネットでは今年、旧正月の2月初旬に「新春の集い」を開きました。活躍している市民団体やNPOなどおおぜいの方々の参加を得て、今年もまた一緒に力を合わせて活動していこうと鋭気を養った、楽しい集いとなりました。
 通常その第1部として、講師をお呼びしての講演会が開かれますが、今春は、最近とみに注目されている内山節さんからお話を伺うことができました。

「日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか」

 この興味深いタイトルの本が、昨年秋に出版されて話題を呼んでいました(講談社新書)。哲学者であって、NPO「森づくりフォーラム」の代表であられ、まさに“実践型哲学者”として、内山さんは今の時代をリードしている一人と言えるのではないでしょうか。
 この日の講演は「政治の否定・政治の創造−現代政治への関わり方」でした。特に都市部に住む私たちにとって、内山さんの論は、現状の再認識を迫る刺激的な話しでした。例えば、石原都知事に象徴されるとおり、都市部ほど政治権力の暴走を許しきっていて、市民が「政治」への無関心を増大させている、また、ひとりひとり掛け替えのない人間として、たいへん生きずらい場所である点など、巧みな例えを出しながら話されました。
群馬県上野村に居を構え、日本中の山村を歩かれながら、日本の第1次産業の衰退と環境破壊に警鐘を鳴らす内山さんは、「持続可能な社会」などという提言は甘すぎる、すでに持続可能な社会などなく、今できることは、破滅をこれ以上早めないようにするだけだと話されたことが、ズシンと心に響きました。
 それでは、そのような都会に住む者として、権力の暴走や人々の繋がりをどう回復できるのかですが、内山さんは、「自然あっての人間という意識」を取り戻すために地方と繋がることの大切さ、また、テーマごとに結びついた個人の集まりやNPOを立ちあげることだ、と語りました。その中で、新しい民主主義の形を創造していく以外にない、と。
 自称「内山ファン」の私は、さっそく、ご著書にサインをお願いしました。私たちの仲間の多くも、現在、地域で市民活動や専門的なNPOを立ちあげ、必要なサービスや仕事を担っています。これまでとは異なる自発的な組織をつくり活動中です。「新春の集い」の講演から、引き続き新しい社会形成に向けて頑張るぞ〜と、大きな抱負と力をいただき帰ってきました。