これからの地方議員“パイプ役じゃダメ”

2007年3月6日 13時24分 | カテゴリー: 活動報告

夕張市財政破綻からの教訓

 東京ネットの座談会でお話を伺った広瀬克哉教授のコメントが、昨日の朝日新聞に載っていました。
 「これまでの地方議員は行政に住民の要望を伝え、政策に反映できれば『手柄』になった。が、平成の大合併、三位一体改革など、自治体を巡る状況が大きく変わったいま、自分で課題を読み解く能力が不可欠だ。財政をはじめ、政策の評価や解説ができない議員は今後、退場を余儀なくされるだろう。すでに危機意識を持った財政基盤の弱い自治体議会などで模索が始まっている。」

 統一地方選を来月に控えて、このところ、「政党ちらし」が多く自宅に配布されてきます。そこには、広瀬教授が話す“手柄”!がオンパレードされています。議員は、自分が担当している地域に良かれと働き、その手柄話しを、いまこそとばかり披瀝しています。毎度のことながら、ちょっと目に余る。

 わがまちの野党議員には、国立の財政状況を夕張市と列べて語る人がいます。しかしこれは乱暴な議論です。まさに市の財政評価ができない議員による論調ではないでしょうか。
 夕張市の人口は1万数千人。その小さなまちの財政規模が193億円(普通は80億円程度と言われます)。「歳入」のうち中身の不明な諸収入が52%、「歳出」のうち「投資・出資金・貸付金」が48%。第三セクターなどにお金を貸し付け、返済金を歳入に当てる自転車操業だったと言われています。
 一方、国立市の2007年度予算原案は、約254億円(人口約7万2千人)です。自治体の財政状況を示す指標のひとつに「経常収支比率」があります。簡単に言うと、いつも必ず入ってくるお金(経常一般財源)に対し、どうしても一般財源から支出しなければならないお金(経常的経費)の割合です。この比率が低いほど、つまり経常的に支出するお金が少ないほど、財政運営上の弾力性があるということになります。国立市の経常収支比率は、1994年度以降100%を前後する比率で推移しています。どの地方自治体の財政も厳しい現在において、この国立市も、自由になるお金はほとんどないといえましょう。が、財政破綻するような歳入・歳出のあり方ではないことは、はっきりしています。

 これからの地方議員は、何といっても、将来のまちづくりの展望も含めて財政をきちんとチェックすることが求められています。また、先日、国立市民の有志が、「知っておきたい国立市のだいどころ事情」を刊行しました。財政健全化に向けての提案が、データとともにわかりやすく書かれています。私たちの明日の暮らしは、行政にお任せにすることなく、市民もしっかり見極めていく時と思います。