和波たかよしさんのコンサート

2007年2月2日 15時36分 | カテゴリー: 活動報告

まわりの人とハーモニーする

 ヴァイオリニスト・和波たかよしさんが、若い弦楽奏者と協演するアフタヌーン・コンサートへ行ってきました。和波さんは、ご存じの通り、これまで、ソリストとしてバッハ、イザイや日本の作曲家・原博、また、ブラームス、フランク、プロコフィエフなどピアノとのソナタを弾かれ、日本を代表するヴァイオリニストです。発表されたいづれのCDも「名盤」とされています。私もいつからか和波ワールドの住人となり、“追っかけ”とまではいきませんが、時間の許す限りコンサートに通っています。その中でも、2003年のベートーヴェンの「ピアノとヴァイオリンのためのソナタ全曲」演奏会シリーズには、心底より感動しました(その後、パートナーの土屋美寧子さんと、この全曲録音に取り組まれ、昨年、4枚組のCDが発売されました)。

 先日のコンサートでも和波さんは、ソリストが多重奏室内楽や管弦楽オーケストラを学ぶことの大切さを話されました。「奏法も解釈も異なる複数の人間が、一つの音楽を作り上げるために努力すること、それは、まわりの人とハーモニーするという、私たちが生きるうえで最も大切なことを演奏者に教えてくれる」、また「音楽の成り立ちを知ることができる」ともおっしゃいます。和波さんの音が聴く者の心にまっすぐ響いてくる理由も、このような生きる姿勢と思想にあるのではないかと思います。

 和波さんは、昨年10月、わたしたち生活者ネットワークのレポート「発言しながら暮らしたい」に、「音楽に平和の祈りを込めて」という一文を載せてくださいました。和波さんのコンサートに足を運ぶと、確かに、音楽を媒介に、お互いに「平和な時を刻む」感覚を共有している、と私は実感します。One for All, All for Oneという言葉があります。わたしと複数の人間の関係、小さなコミュニティー、自分と社会、他民族間同士、国家間……難しいことですが、お互いに話し合いの上、無理のない一致点を模索し、平和な時を永く作り出す知恵が、いま、ほんとうに求められていると実感します。

 それにしても、先日、柳沢厚生労働大臣から「(女性は子どもを)産む機械、装置」だとする発言がなされました。女性の人権をまったく無視しているとともに、人間を機械に喩えるこの発言は、まさに人間として取り返しのつかない過ちを犯したことになります。安倍首相は、続投を主張していますが、子どもを産み、育てる支援をするはずの少子化対策担当を続けるのは納得がいきません。人権感覚のある人への交代を、強く求めます。